AI導入で小売業の課題解決!事例や推奨システムをご紹介!
2021.07.15
小売業では、一般的に「属人化」した業務が多く、仕事の効率化が課題になっています。属人化とは、業務を特定の人だけが担当し、その人達にしかやり方がわからない状態です。
属人化の解決策として、近年では小売業におけるAI(人工知能)の導入が注目されています。自社でもAI導入を実現できるかどうか検討されている方も多いでしょう。
この記事では、最新のAI活用事例を踏まえ、AI採寸システムや小売業でAI活用の効果について紹介しています。
小売店舗が抱える課題とは
小売店舗が現在抱えている大きな課題は、次の3点です。
(1)労働力不足
小売業では、多くの手間や時間を要して他店との差別化をはかり、競争力を保ってきました。
しかし、独自の販売スタイルを確立している店舗であればあるほど、経験や勘に頼らねばならない業務が多く、属人化しており、改革への着手が難しい側面があります。さらに属人化した業務は引継ぎが難しく、後継者がなかなか育たないという問題もあります。
日本は少子高齢化にともない、働き手の人口が年々確実に減少しています。こうしたなか、属人化した体制のまま、従業員に長時間労働を課す状態を続けるのは、避けるべきです。働き方改革が推進されている昨今の現状からも人材確保は急務と言えます。
業務効率化と人材確保が容易にできるシステムを作りつつ、競争力を保つことは小売業の担当者として重要な課題といえるでしょう。
(2)発注ミスの可能性
小売業では、ちょっとした在庫管理ミスであっても、利益におよぼす影響は大きくなります。特に発注数や品番などの単純な入力ミスなど、発注業務のヒューマンエラーは、人に任せる以上リスクをゼロにすることは難しいでしょう。
店頭欠品や発注ミスによるいわゆる“売り逃し”や過剰在庫を抱える可能性は日常的に発生します。
売れ筋動向は天候や日にち、時間によっても細かく変わります。こうした在庫管理業務ではいかにミスを減らせるかが課題です。
(3)顧客離れ
新型コロナウイルスの影響下においても、巣ごもりによって購買需要が見込まれ、むしろ堅調に売上が伸びている業種もあります。とはいえ、店舗の休業要請が続けば、店頭で顧客を受け入れることができません。長く続けば、深刻な顧客離れも起こり得ます。
このような背景からネット通販が、売上の主流となりつつある店舗もあります。接客対応ができないなかでネットによる販売に注力し、近い将来、店舗へ訪れる顧客を確保するためには、これまで以上に新しい対策が重要となっていくでしょう。
AIの活用で小売業は何ができるようになる?
小売業はAIを導入により、どのような課題が解決できるのでしょうか。以下、3つの活用方法を紹介します。
(1)AIカメラによる行動分析
防犯目的でカメラを設置している店舗であれば、AIによる顧客の行動分析に用いることが可能になります。
カメラの映像からAIが顧客の店内動線や購買行動、回遊率や滞在時間などをデータ化して読み取り、店舗の動線改善やレイアウトに反映できるのです。
独自のAIやIoT技術を駆使する大型スーパー「トライアル」では、「リテールAIカメラ」を店舗に導入し、利用客の店内の滞在時間、動線などの分析および商品の在庫状況の可視化に活用しています。
調査分析にAIを活用することで、より買いやすい店舗展開が即時可能になります。混雑の緩和対策にも有効です。
顧客が事前に商品を決めて来店しているのか、店内レイアウトや動線によってその場で購買を決めているのかといった判断もしやすく、より顧客の内面に寄り添ったこまめな小規模改装も実現できるでしょう。
(2)AIによる需要予測
在庫管理や受発注業務でも、詳細なデータから需要を予測し、誤入力などの人的ミスを回避できるAI技術が活躍します。
現状の在庫に対し、過去の販売実績や天候、トレンドなどを踏まえ、AIが必要数を算定することが可能となっています。いわゆる“筋読み”の必要がなくなります。経験の浅い担当者でも、目視確認だけで簡単に発注できるようになるのです。
ファッショントレンド解析サービス「AI-MD」を提供するニューラルポケットは、SNSやショッピングサイトなどにアップロードされた写真を画像認識し、これらのデータによって現状のファッショントレンドの変化をみたり、未来のトレンドを予測するサービスを提供しています。このサービスを活用して企画された商品は全国2,200店舗以上で販売されており、定価での販売率が10%以上改善するという成果が上がっているそうです。(参照:ニューラルポ ケットWebサイト)
また、在庫切れによる商機の損失や、廃棄ロスの減少にもAIが活用できます。AIによる発注システムは、近年コンビニエンスストアをはじめ大手小売業界、アパレルにおいてスタンダードとなりつつあり、今後は中小規模の小売店舗にも浸透していくと予想されます。
(3)AIによる集客活動
店舗情報や所在地の検索、キャンペーンのデジタルチラシなど、顧客は店舗の情報について、スマートフォンやパソコンから確認することに慣れています。
オンラインによる情報発信力を高めたいなら、AIによる集客活動が強力なサポートとなるでしょう。AIで予測された「来店確率が高いユーザー」に対する広告配信をはじめ、ユーザー各人にパーソナライズされた簡易地図の配信など、来店率を高める工夫につながります。
看板やポスターなど、ペーパーベースの販促ツールがデジタルサイネージへと置き換わり、買い物動線の分析から購買へと導く戦略にも、デジタル化の波はやってきています。AI技術の活用は、一見ITから遠い業界にこそ、高い効果が期待できる時代になったといえるでしょう。
小売業におすすめ!AI機能を備えた「Bodygram」とは
小売業での活用が期待できる機能を備えたAIを導入するには、小売業が抱える課題やニーズにフィットしたAI技術を選ぶことが大切です。ここでは、小売業におすすめできる最新AI採寸技術「Bodygram」の概要やメリット、活用事例についてご紹介します。
Bodygramとは
Bodygramは、スマートフォンで撮影した2枚の画像で身体サイズを高精度かつ瞬時に測定するAI採寸技術です。画像からデータを読み取るため、非接触採寸を可能にします。対面で寸法する必要はありません。
AIによる高精度な身体測定の実現はもちろん、各社の仕様に沿って自由にカスタマイズすることもできます。
Bodygramの活用事例
Bodygramを活用することで、予約訪問や店頭での対面採寸といった手間を簡略化できます。店舗ではオンラインによる接客や顧客への提案といった部分に注力でき、業務効率化が図れます。また、Bodygramを使えば。自宅にいながら、精密な採寸が可能となるため、顧客および小売企業双方向のメリットが実現できます。
また、制服やランドセルなど、より採寸が重視される製品のオンライン販売では、Bodygramの導入によって他店との競争力を高められます。バーチャル試着やBodygramを活用したキャンペーン展開などに活用できます。
Bodygram導入によるメリット
Bodygramを導入すると、店員による採寸などの煩雑な工程が省け、効率的な接客を実現できます。センター集約が難しい規模の店舗でも、独自にオンライン通販などの展開が可能となります。アイデア次第で、アパレル以外の小売業種でも、売上向上につながる展開が期待できるでしょう。
Bodygramは、ボディラインの詳細なデータを瞬時に採寸できるほか、体脂肪や筋肉量などの健康状態の把握にも役立ちます。食品やユニフォーム、寝具などを扱う店舗はもちろん、さまざまな小売業に対して柔軟に活用できます。
フィットネスの普及やヘルシー志向など、ユーザーのあいだで自分の身体と向き合う傾向が今後も強まると予想されます。こうしたなかで、Bodygramの導入自体が、コンセプトとして受け入れられる可能性も期待できるでしょう。
まとめ
AIによるマーケティング活用は、これからさらに主流になっていきます。
「コロナ禍で新たな商機を見出したい」「他店に先駆け、最新技術の応用で数歩先を進みたい」といった場合には、精密なAI採寸が可能なBodygramの採用を検討してみてはいかがでしょうか。
会社のアイデア次第で、小売業で抱える課題の解決はもちろん、新たなマーケティング展開を見つける糸口となるはずです。